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カンボジア-日本国交60周年記念事業

主 催 / 在大阪カンボジア王国名誉領事館
共 催 / 豊中市・(公財)とよなか国際交流協会(同市開催分)
後 援 / 外務省(日本国)・駐日カンボジア王国大使館・DAYS JAPAN・ 東大阪市(同市開催分)
     堺市(同市開催分)

カンボジア独立ならびに国交60周年記念事業
写真展「HIVが奪った家族 つないだ絆 ~カンボジア-日本・国交60年 もうひとつの交流~」

開催趣旨説明とごあいさつ

在大阪カンボジア王国名誉領事館 名誉領事 山田英男
2013年12月

 11月に安倍首相はカンボジア、ラオスを訪れ、政権発足からわずか1年足らずでASEAN 10カ国すべてを訪問しました。また、12月には東京でASEAN首脳会議が予定されるなど、日本とASEANとの関係はこれまでになく深いものに、また重要なものになりつつあります。
 カンボジアは独立した1953年に日本との国交を結び、翌54年には対日戦後賠償の放棄を表明。その後もPKO(国連平和維持活動)、インフラ整備などを通じて、両国は協力関係を継続、発展させてきました。近年は経済や観光に加え、複雑な国際情勢を背景に、外交や安全保障にまで相互協力の範囲が広がろうとしています。
 一方、アンコール遺跡の修復や学校建設、井戸掘りなど、日本人による草の根レベルのボランティア活動も活発に行われてきました。これらの活動もまた、両国の友好関係の発展に一定の成果を収めてきました。
 しかしながらカンボジアには、急速な経済発展の陰で現地社会からも取り残されがちな人々がいることも事実です。そして、このような弱者に目を向け、地道な奉仕活動をしている日本人がいます。
 在大阪カンボジア王国名誉領事館では、カンボジア独立ならびに国交60周年記念事業として、カンボジアのHIV感染孤児施設に暮らす子供たちと日本のアロマセラピストのボランティア団体、「タッチ・イン・ピース」との交流にスポットを当てた写真展、「HIVが奪った家族 つないだ絆 ~カンボジア―日本・国交60年 もうひとつの交流~」を企画しました。
 人と人との触れ合いの原点に立ち、最前線で活動する日本のセラピストたちの献身的な活動の模様と、幼くしてHIV感染、孤児という過酷な現実に向き合いながらも、明るく生きる子供たちの表情を写真を通して伝えるものです。
 私も日本人のひとりとして、またカンボジアの名誉領事の立場から、このような交流もまた、カンボジアと日本の友好に大きく寄与するものと信じています。カンボジアは人口の約半数が20代未満の若い国です。孤児院で暮らす子供たちも含め、この国の子供たちに夢を与えることが、この国の今後の発展にとって大切なことだと考えます。「この子たちはこれからどうなるのか」と、孤児たちの将来を心配する気持ちもありますが、同時にこのような子供たちに温かい目を向ける日本の若者が存在することを頼もしく、そして誇りに感じています。
 今後も、カンボジアと日本との更なる人の交流と様々な分野での友好協力関係の強化に向けて、より一層の努力をしてまいります。
 皆様の変わらぬご支援とご協力をお願いする次第です。