カンボジア「11.3事件」について

昨日、現在自主隔離中のフン・セン首相が、自身のフェイスブックページで「11.3(11月3日)事件」について言及されました。

「11.3事件」とはどういった事件なのか、まだご存知ない方のために、経緯についてご説明いたします。


 

2020年11月3日(火)

ハンガリーのピーター・シーヤールトー外務大臣が、ハンガリー大使館の開設式に出席するため、カンボジアを訪問しました。会場で、フン・セン首相、プラック・ソコン外務大臣をはじめとする高官と会談しました。

 

2020年11月4日(水)

ピーター・シーヤールトー外務大臣がタイを訪れた際に、新型コロナウイルスに感染していることが判明しました。

そのニュースが発表された後、カンボジア外務省は、前日ピーター・シーヤールトー外務大臣と接触したすべての人々(カンボジア首相や外務大臣を含む)及び開設式の出席者などに対し、PCR検査と自主隔離を要請しました。直接または間接の接触者数はおよそ900人以上にのぼるとのことです。

 

2020年11月8日(日)

ハンガリー外務大臣の警護として派遣されていたカンボジア人男性1名の新型コロナウイルス感染が確認されました。同日、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、カンボジア教育・青年・スポーツ省は、プノンペンとカンダル州にあるすべての公立・私立学校を2週間閉鎖すると発表しました。また、カンボジア保健省も、全国の娯楽施設(カラオケ、バー、クラブ、映画館、博物館など)を一時的に閉鎖すると発表しました。

 

2020年11月9日(月)

カンボジア保健省は、在カンボジアハンガリー大使館の大使とカンボジア高官2名が新型コロナウイルスに感染していることを発表しました。結果、本日現在のカンボジアの新型コロナウイルス感染者数は300人となりました。


 

今回の事件の経緯はご理解いただけましたでしょうか。今後、カンボジアへ渡航予定のビジネスマン、そしてカンボジア在住の日本人の皆様方には、改めてしっかりとした新型コロナウイルスの感染予防策を講じていただくようお願いいたします。マスクを着用し、ソーシャルディスタンスを遵守し、そして密になる場所への不要不急の外出はお控えください。やむを得ず外出をされる場合には、念のため、訪問先及び接触した方の情報を記録しておかれることをおすすめいたします。

 

新型コロナウイルスに感染された方の一日も早いご回復とともに、新型コロナウィルスの早期の終息を心よりお祈り申し上げます。

 


参考文献: